本書は、ネット通販をこれから始める方、すでに運営しているけれど写真がネックになって売上が伸び悩んでいる方のための写真撮影ガイドブックです。一般的には「1点もののいい商品写真を作る」ことが売れる要素と考えられがちですが、実は「ある程度下手でも、お客様が見たい画像を多数見せる」ことのほうが売上増に結びつくのです。背伸びをしたキレイな商品写真をならべるのではなく、商品の特徴や使い方をさまざまな角度から効率的に伝えることが売上アップにつながるのです。本書は、その具体的な方法を基本から分かりやすく解説しました。
発売日:10月31日
著者:久門 易
税込定価:1,995円
判型:B5判
総ページ数:180ページ
ISBN978-4-7683-0291-0
雑誌コード:63377-49
深い箱の中に商品が沈み込む場合は、梱包材などで底を上げて、中身を
浮かす工夫をします。
商品をよりよく見せるための工夫は、ウソにはなりません。
お菓子が沈み込んでいます。フラッシュ撮影で陰影が不自然。近づきすぎているため、形も歪んでいます。
フラッシュをOFFにして、少し離れてズームで撮影するだけで、見た目の自然さで写ります。画面からはみ出るように写すと、お菓子が大きくボリューム感があるように見えます。
何に使うものかを伝えるには、それが使われている1シーンのような写真にします。実際に使う場所に出かけなくても、下地(紙や壁紙)と小物を配置するだけで、それらしい感じを事務所内で作ることができます。
大理石模様の下地と花。水を垂らすことで、バスや洗面台のイメージに。
商品撮影に必要なカメラは何か、商品撮影にはどんな照明がいるのか、撮影スペースはどれくらい必要なのか、といったネット通販ショップサイト開設時に必ず抱く素朴な疑問について丁寧に回答します。
- 聞くに聞けないカメラの疑問
- 明るさと照明の疑問
- 画像編集とは?
- 色に関する悩みいろいろ
- 光の反射が…
- 撮影スペースがないのです…
- 画素数って何?
- ファイル形式の知識
撮影にかけられる時間を考える
楽天市場やビッダーズ、ヤフーショッピングモールなどに出店していて、売上を伸ばしている12のショップを取材。売れる写真にするための工夫や撮影の効率を上げるための体制づくりなど、売上アップの秘訣を一挙に公開します。
- 横浜夢本舗
- 花工房 まりか
- StrapyaNext
- ノース物産
- ヒロズワールド
- じざけや
- 京都おぶぶ茶苑
- 京のはんこや 幸栄堂
- ミチバタ・ジャパン・リミテッド
- グラッシーズ
- 愛着屋
- 水槽屋.com
- 楽天
- DeNA(ビッダーズ)
撮影のための設備投資を考える
カメラの基本的な使い方や商品撮影に適するカメラの設定方法、三脚の選び方、メンテナンス方法などを紹介します。
- 手持ちのカメラを使いこなすところから始めましょう
- カメラを商品撮影に適した設定にする
- 三脚の選び方
- ピントを合わせる
- 小さい商品や部分写真のピント合わせ
- 形をキレイに撮る
- 写真の明るさを自由に変える
- 商品の色を正しく写す
- 動く被写体を撮るには?
- 撮影の効率を高めるために
- 知っておきたいカメラの機能とメンテナンス
撮影に入る前の準備
商品の情報を写真で正確に伝えるために必要な照明の基本的な知識やあると便利な機材、被写体ごとの照明のポイントを解説します。
- ライティングとは「質感」を伝える技術です
- ライティングとは?
- レフ板とディフューザー
- 撮影用照明機材の種類と特長
- 本格的に撮影したい人向けのプロ用機材
- 光の位置と向き(基礎)
- 光の位置と向き(応用)
- 光を当てる時は「影」と「光の反射」に注目
- 屋外で撮影する「光」のポイント
フリー素材を上手く活用しよう
商品の明るさの微調整、形の歪みや付着したゴミの削除、画像サイズの変更など、ネット通販ショップサイトに必要な画像編集の基本的なスキルを紹介します。
- 画像編集はネットショップ運営の基本スキルです
- フォトショップを使おう
- 縦横の画素数を調整する
- 編集作業をやり直す
- 暗い写真を明るく 明るい写真を暗くする
- 色のズレを直す/モノクロにする
- 色を手動で変更する
- 特定の色だけを変更する
- 形やプロポーションをよくする
- 部分的に明るさを修整する/不必要な物を消す
- ブレやピンボケを修整する/背景を大きくボカす
- 「Web用に保存する」を使って保存する
モニタの色は正しいですか
商品をより魅力的に見せるための色の調整や合成方法、シズル感を表す効果の付け方など画像編集のテクニックを披露します。
- 加工しない画像で商品を魅力的に伝えるには限界があります
- 編集したい範囲を指定する
- 選択範囲の応用技
- 髮の毛など複雑な形を選択するには?
- レイヤーを使って合成する
- レイヤーを使って立体的な影を付ける
- キラキラや湯気を描く
- 変化や動きをアニメーションで表現する
モデルはプロでないとダメですか?
商品の訴求力をさらに高めるためのイメージづくりの方法を作例を交えながらジャンルごとに解説します。
- 何を売っているか?を見直しましょう
- パッケージとビンを撮る
- 使い方と質感を伝える小物撮影
- 「食べたい!」と思わせる食材・料理写真
- 中身を見せ、背景で効果を連想させる
- ジュエリーは光の反射と置き方がコツ
- 花やインテリアは使用イメージを伝える
- 影で質感を伝えるファッション撮影
- ポーズの考え方・作り方
写真のプロに頼もうとする前に
ネット通販ショップサイトには欠かせないバナーづくりの基本的な知識とテクニックを紹介します。
- 商品をお客様に出会わせる「お見合い写真」
- 下地を作る
- 文字を入れる
- 文字を飾る
- ロゴを使う
- 簡単なマークや矢印を入れる
- 背景に商品写真を重ね合わせる